「流れる」
流れる、流れる。
車が次々と流れる。
そんな自分も、その車に乗って、
流れる、流れる。
街から街へと流れる。
その流れはきっと、
大きい都市へ向かう方が大きい流れなのだろう。
夜になると、それは光が流れるように見える。
小樽からの帰り道。
海を眺めながら、そんなことを考える。
みんな、大きい街へと移動したがる。
自分も人のことは言えないけれど、
仕方ない…今はそこに住まいがあるのだから。
道路ができて、便利になった。
その便利は、色々な方向へと効果を発揮する。
その街へ行きやすくなるということは、
他の街へも旅立ちやすいことも意味するのだ。
今日もまた、車も人も流れてゆく。
この流れの向きが変わる時は、果たして来るのだろうか。